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愚痴をきくこと 

 その昔、職場によく話すパートの女性がいた。当時彼女は30歳くらい。旦那さんのご実家が二世帯住宅で、旦那さんが長男なこともありそこで義両親と一緒に暮らしているということだった。当時は結婚生活であれ他人と暮らすというのが全然想像つかなかった私は、大変なんだろうなーという感想を漠然と持っていた。

 ある日、その方は目を真っ赤にして職場に出てきた。朝から旦那さんと怒鳴り合いの大喧嘩をしたそうだ。
「家付きジジババつきなんてやってられるかーー!!とか大声で叫んじゃったー」
というので、「他人同士が暮らすのは大変そうですものね…。ハタから見ると家付きとかいいなーと思いますけどw 難しいですかー」と返してみてから、なにか展開がおかしくなった。

「うーん、いやまあ、お義父さんもお義母さんも、よくしてくれるんだよねー」
「あ、そうなんですか。嫌いとかいうんじゃないんですねー」
「玄関も別だから、顔合わそうとしなければ合わずに済むしね。私が働き始めてからも、女は家にいろーって人たちでもないし、お食事作るの大変でしょー?とかって、お弁当作ってくれたり夕食作ってくれたり…。嫌みとかじゃなくて(彼女の友人はこういうことに悩まされてる人が多い、と普段から聞いていたのでしつこかったw)」
「そりゃすごい。羨ましい」
「……うん。そうなんだよね。別にお義父さんお義母さんが悪いわけじゃないんだ。すごいありがたいことなんだよね、二人とも優しいし。うん…なににあんなに腹たててたんだろう…」
「旦那に謝るのきまり悪いなー」
「まあまあ、がんばって可愛いとこ見せておきましょう。『ごめんねっ』と顔真っ赤にして叫んで階下に走り去るとか」
「ガラじゃなさ過ぎて辛い…」

 という感じの流れで会話?は終わったんだけど、たまにこのやりとりを思い出す。

 彼女は何が気に入らなかったんだろう。
 日々の些細なストレスが溜まって爆発したんだろうけど、それはなんだったんだろう。
 例えば夫婦の日常に義両親が手を加えることが、ありがたいことではあるけどお節介に感じてたのかも知れない。聞いたことはないが、彼女の提案を、旦那さんが「両親がなんというか」という風に話を曖昧にしていたのかも知れない。単に、単純に旦那さんの問題だけの喧嘩だったのに、家族を攻撃する方が痛手だろうと頭に血が上っただけの話かもしれない。よく話すとはいっても、そこまで踏み込んだ話が出来ていたわけでもなく、本人にも何がストレスかきっと自覚がなかったんだろう。
 それを本人が把握できるレベルまで、愚痴を聞き込むこともできただろうか。それともそれは気づかない方が幸せなことだったんだろうか。矛先を失わせることで、ストレスを回避する手段の発見を遠ざけたのではないか。

 聞き上手の人は、きっとこういう相手の感情の納めどころを示すのが巧いんだろうな。野次馬的根性はおくびにも出さず。私はまだまだ、昔も今もこういうことはスマートにできない。できるようになったとしても、ひとつの失敗としてずっと記憶に残るんだろう。現在の彼女が健やかでいますように。

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